3.(7)裁決
審理において、当事者の主張を聞き、意見の対立(争点)を整理して、審理を終結(結審)します。通知をしたにもかかわらず、審理に欠席されますと、そのまま結審する場合があります。収用委員会では、審理で明らかになった争点について、必要な調査・検討を行い裁決します。裁決は、裁決申請及び明渡裁決申立てに対する収用委員会の最終的な判断です。裁決には、権利取得裁決と明渡裁決があります。
権利取得裁決の主な裁決事項
- 収用する土地の区域
- 土地に関する権利(所有権、賃借権、地上権、抵当権など)に対する損失の補償
- 権利取得の時期
裁決があると、起業者は、権利取得の時期までに土地所有者や関係人に補償金を支払い、権利取得の時期に土地の完全な所有権を取得します。
明渡裁決の主な裁決事項
- 土地の明渡しに伴う損失の補償
- 明渡しの期限
- 裁決があると、起業者は、明渡しの時期までに補償金を支払い、土地所有者や関係人は物件を移転し、土地を明け渡さなければなりません。
- 補償金の受領を拒否しても、供託されれば支払われたのと同様の効果が生じます。
- 裁決前に、当事者間で合意が成立した場合は、任意契約をして裁決申請を取り下げるか、収用委員会で和解調書を作成することができます。
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