沖縄県福祉サービス第三者評価事業評価結果 児童養護施設 島添の丘
基本情報
- 事業所名：児童養護施設 島添の丘
- 経営主体：社会福祉法人 豊友会
- 所在地：南城市大里字平良2300番地
第三者評価結果の概要
総評
特に評価の高い点
1.小規模化に伴い職員が子どもの様子を把握しやすくなったこと等で子どもの情緒や生活態度が安定してきている。
開園当初の定員60名から地域小規模施設の開設や施設の小規模化を進め、現在では本体施設もユニット化を図り家庭に近い生活環境で子どもが基本的欲求を充足できるように取り組んでいる。それにより入所児童と職員との関わる時間が増えたほか、職員も子どもの様子を把握しやすくなったことで、子どもへの丁寧な声かけやより良い配慮が可能になった。利用者アンケートの中で「職員が自分の話を聞いてくれる。大事にされていると感じる」などの回答が多数あり、ここ数年で子どもの情緒や生活態度が安定してきている事が伺える。
2.地域に根ざした施設づくりに取り組んでいる。
地域との深い関わりが子どもの生活にも深く浸透している。多くの地域住民が参加する「もちつき大会」などのイベントや「独居老人宅への配食サービス」などの事業、地域の自治会主催の綱引きや芸能祭、日常での関わりを通した「草刈り作業・地域清掃活動」など、地域に根ざした取り組みがなされている。これらの取り組みを通して子どもも「施設の所在地域」を地元として意識できる環境が整えられている。地域の民生・児童委員が法人の評議員として参画しており、地元自治会との防災に関する協力関係の契約、地域の通学路への街灯の設置など施設として地域に貢献する姿勢が明確となっている。
3.調理員が各ホームの台所で夕食を作る取り組みが実施されている。
食事は、栄養士が子どもの好みやアレルギーに配慮した献立を考え、郷土の伝統食や行事食事を取り入れることで、多様な食事が提供されている。食事時間は、家庭的な雰囲気を重視しており厨房で作ったものを配膳するだけでなく、平日の夕食は調理員が各ホームの台所に立ち、子どもの目の前で調理を行うことで、より温かみのある食事体験が提供されている。また、調理員が直接子どもの反応や意見を聞くことができるため、食事の献立の改善にも繋がっており、子どもが手伝いながら自然に調理技術を習得できるような支援がなされている。
改善を求められる点
1.施設全体の指示系統を具体的に明確に示すことが望まれる。
非常時の対応については「職員必携」において概略が説明され、併せて施設全体の組織図も示されている。今後は、さらに災害時等の緊急事態における指示系統を具体的に図で表すなど、リスクマネジメントの観点を視覚化することで、組織内の指示系統についてより明確に示すことが望まれる。
2.期待する職員像を明確に示し、定期的に職員との個人面談を設けることが望まれる。
施設長は、職員との触れ合いを大切にし、毎朝1時間ほどかけて対面での朝会を実施し、各寮からの報告を受け適宜アドバイスをしている。個人面談は気になる職員を中心に実施している。
施設の小規模化による職員増もあり全職員には実施できていないため、管理職層との連携を図り全職員との面談を実施する仕組みを構築することが望まれる。また、面談の際には「期待する職員像」や「階層別の職員像」等を作成し、個々の職員の目標の設定や到達度の確認等が実施できるように取り組むことが期待される。
第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
第三者評価受審を終えて、今回は、全職員が直接評価をして評価機関へ提出し評価してもらいました。職員個々の評価と管理職層の評価の内容等で項目の中でも評価の違いがありました。今後の課題として受けとめて共有し改善していきたいと思います。地域とのつながりや多機能化についても施設が地域福祉の担い手として強化を図り、施設の強みと課題を確認し取り組みを強化したい。子ども達の生活の場として「安心・安全な生活の保障」と「未来に希望が持てる」施設運営を目指したい。
当施設は、地域の方々や関係機関などの多くの関係者に支えてもらい創立40周年を迎えることができました。「地域に根さした施設」を今後も強みとして、「心豊かでたくましく生きる」「子ども達の最善の利益」を目指して施設運営に取り組んでまいります。
評価結果の詳細
第三者評価機関
一般社団法人 沖縄県社会福祉士会
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このページに関するお問い合わせ
沖縄県 生活福祉部 福祉政策課
〒900-8570 沖縄県那覇市泉崎1-2-2
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