沖縄県福祉サービス第三者評価事業評価結果　社会福祉法人まこと鳴滝会　まことかわさきこども園

基本情報

1. 事業所名：まことかわさきこども園
2. 経営主体：社会福祉法人まこと鳴滝会
3. 所在地：沖縄県うるま市字川崎117番地

第三者評価結果の概要

総評

特に評価の高い点

1.教育・保育環境整備の工夫がなされ、子どもの活動に合わせた環境構成ができる。

スペースを有効利用できるように、保育室を可動式パーテーションを活用して広げ、行事の練習や雨天時の活動スペースとして活用している。家具や遊具の配置のバリエーションが増え、子どもの遊びが充実している。また、近年法人の施設展開が広範囲に進んでおり、保育園やこども園を複数整備していることから、施設整備のノウハウがあり、1階・2階に広いテラスを設け開放的な空間が構成されている。さらに階段下には絵本コーナーのスペースが設けられており、子どもの活動環境が工夫されている。

2.コロナ禍の制限下においてできる活動を模索し地域交流を広げている。

隣接する高齢者デイサービスと継続的に交流を行っている。コロナ禍においては対面交流には制限があるが、テラスで子どもたちがエイサー練習で太鼓を叩くとデイサービスの利用者が見学に来たり、ハローウィンの際にはお菓子を持ってきてくれたり、可能な範囲で工夫した交流を続けている。遠距離から通園する子どものために運行している通園バスの運転手は、地域のシルバー人材センターに依頼している。自治会長が登園・登校時の立哨を行っており、子どもたちと毎朝挨拶を交わしている。また、地域で絵本の読み聞かせ活動を行っている方や戦争体験の語り部を園に招いて子どもたちに話をしてもらっている。コロナ禍の制限下においてもできる活動を模索し、地域活動を広げることに努めている。

改善を求められる点

1.より具体的な事業計画の策定が望まれる。

こども園では、単年度の事業計画が重要事項説明書とほぼ同じ内容になっており、今年度力を入れている事業が示されておらず、応急的に計画が進められている状況が伺える。園長が取り組んでいる体育指導や今後取り入れる予定であるリトミックや子育て支援計画など、構想中の計画を中・長期計画、単年度の事業計画に記載し、職員や保護者にも見える形で取り組むことが望まれる。また、事業計画は指導計画や研修計画、行事計画など一式にして配布するなど、職員間で共有する為の工夫が期待される。

2.効果的な研修計画の策定並びに研修報告の仕組み作りが望まれる。

こども園では、県や市主催の保育施設職員研修会等に積極的に職員を参加させ、職員の教育・研修に取り組んでいる。研修への参加者については、職員に希望を募り非常勤職員も研修に参加できるように配慮している。
職員個別の研修履歴が整理されていないので、職員が自ら将来の姿を描くことができるように一人ひとりの研修計画を策定し研修履歴を整理することが望まれる。また、研修受講後は他の職員に対して伝達研修を行っているが、報告会に参加できなかった職員に対しては報告書を回覧するなどのさらなる工夫が期待される。

3.教育・保育の標準的な実施方法について文書化を進め、それにもとづく実践が行われるよう期待したい。

全体的な計画・月間計画の中に、教育・保育の方針・目標をはじめ、配慮すべき事項や反省・課題等、基本的な項目の位置づけがあり丁寧に作成されている。週案の中にも保育のポイント・実践記録・評価・反省の項目があり実践されているが、基本となる教育・保育に関する手順書・マニュアル等の整備については、充分とは言えないので文書化する事が望まれる。文書として整備することで、さらに理解を深め職員間で内容を共有していくことが期待される。また、その内容を定期的に検証し、必要に応じて見直しができるような仕組み作りにも期待したい。

第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント

開園3年目にして初めて受審させていただきました。自己評価することで職員一人ひとりが課題と向き合い、改めて保育環境、保護者支援、地域支援、マニュアル等について学び、見直す良い機会となりました。
評価して頂いた点につきましては、膨らませてさらに向上できるよう努め、ご指摘のありました改善点につきましては、職員と共有し対策を立てて改善に努めます。子どもたちが安心・安全に主体的な活動が出来るようにより良い環境を整え、保護者の皆様には思いに寄り添い、また、地域の皆様にも関心を寄せて頂けるようより良い関係性を目指し、職員一同取り組んで参ります。第三者評価機関の皆様には長時間にわたり、お忙しい中評価して頂きありがとうございました。

• 評価結果 （PDF 835.3KB）
• 利用者調査結果 （PDF 254.0KB）

第三者評価機関

一般社団法人沖縄県社会福祉士会