沖縄県福祉サービス第三者評価事業評価結果 恩納村オリーブ保育園

ページ番号1006912  更新日 2024年1月11日

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基本情報

  1. 事業所名:恩納村オリーブ保育園
  2. 経営主体:社会福祉法人きぼう会
  3. 所在地:沖縄県国頭郡恩納村字仲泊858-4

第三者評価結果の概要

総評

特に評価の高い点

1.食事を楽しみ、おいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

食事は各保育室でとり、0歳児と1歳児には保育士や看護師が各テーブルについて子どもの様子を見ながら援助し、2階の2・3・4歳児の保育室では、保育士と一緒に食事を摂っている。食事は子どもが達成感を味わえるような分量にし、偏食や食の細い子どもには少量から始め、食べられた時は褒めて一緒に喜んでいる。栽培して収穫した野菜を使って実施した調理体験を機に食べられる量が増えた子どもがいる。食器はメラミン食器を使用し、食具も子どもの発育に合わせて大小のスプーンやフォークが用意され、4歳児はお箸を使用している。おいしく安心して食べることのできる食事の提供として、離乳食は発育に応じて形状を変え、アレルギーのある子どもには除去食や代替食で対応している。その日の子どもの体調に応じてお粥を提供し、牛乳をお茶にする等、柔軟に対応している。検食は、事務職員や保育担任、看護師、園長、主任が交代で1日3回実施し、残食は厨房職員が毎日確認して日誌に記載している。毎日、調理員や栄養士が保育室を回って話をしながら喫食状況を確認している。毎月、給食会議を開催し、子どもたちの喫食状況を報告し、残食の多い献立の改善について検討している。食事は、節分の恵方巻きや3月のひな寿司等、季節や行事に配慮した献立とし、1月の七草がゆの提供時は、食材を揃えて子どもたちに触れてもらい七草がゆの由来を説明している。郷土の食については、ムーチー作りを実施し、正月の中身汁やクーブイリチー等が提供され、おやつもチンビンやクズモチ等を手作りして提供している。

関連項目:60、61

2.一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育については、家庭環境等から生じる一人ひとりの子どもの個人差について、登園時や午睡時に寝不足傾向のある子どもには家庭での生活リズムを把握する等、一人ひとりに合わせた対応がされている。室内から戸外活動へ移動する際も、保育士が子どもの思いに寄り添った声かけを行っている。0歳児は、一人ひとりの登園時の様子やその日の機嫌等を把握し、子どもの発達過程に応じて、食事や排せつ、遊び等に対応している。1歳児は、「ボール遊びなど子どもの好きな遊びを保育士だけでなく友だちとも楽しんでいる姿が見られる」との記録がある。2歳児は、「△△さんは身の回りのことを自分でやりとげ達成感が味わえるように、様子を見守りゆったりとした時間を設けて取り組めるようにしていく」と記録されている。意思表示が十分でない子どもについては、保育士から声かけをし気持ちを汲み取っている。担任が1人保育になった場合は、サポートとして園長や主任が入って、個別に子どもの欲求を受け止め、落ち着いたところで集団に戻している。職員には、子どもに対して「さん」づけで分かりやすい言葉を使って話すように周知している。保育中の言葉かけのポイントとして、「子どもたちの話を受け止める、安心感を与える、褒めることで自己肯定感を高めることにつながる」等、7項目を取り上げて職員に周知している。

関連項目:48

3.保護者等が安心して子育てができる支援、及び家庭での不適切な養育の予防に努めている。

保護者が安心して子育てできる支援については、日々の送迎時における保護者との対話や連絡帳を通してコミュニケーションを図り、保護者からの相談等には個別に対応して信頼関係を築くことに努めている。子どもの急な発熱に保護者が対応できない場合は、看護師が体調不良児室で観察する等の対応をしている。保護者からの相談は担当保育士が対応し、内容によっては主任や園長に報告して対応する体制があり、相談内容は記録されている。相談は保護者の就労等、個々の状態に合わせて対応している。園で実施している病後児保育や体調不良児保育、延長保育が利用されている。
家庭での不適切な養育の予防については、虐待対応マニュアルに子どもへの対応やプライバシー保護等、職員としての高い意識を身につけることが記載されている。人権や愛着障害については研修が実施され、「人権擁護のためのセルフチェックリスト」を活用し、職員間の理解が図られている。虐待チェックシートで子どもの登・降園時、遊びと生活の様子等を確認しながら把握に努めている。不適切な養育と感じられる場合は、子どもの気になる状況についてクラス担当や主任、園長等で話し合い、行政に連絡し、児童相談所と連携して対応した事例がある。保護者に対しては、送迎時に話し合い、保護者の精神面等への援助を心がけるよう職員に周知している。虐待等が気になる子どもについては、行政の虐待対応マニュアルが整備され、保育園での関わり方のポイントや児童虐待の現状と対応について、園内研修により理解を深め、職員は虐待の早期発見や予防に努めている。

関連項目:63、64

改善を求められる点

1.保育の質の向上に向けて、評価結果にもとづき改善すべき課題を明確にし、課題の改善に取り組むことが望まれる。

保育の質の向上に向けた取組については、法人が引き継いだ後の保育園の設備や備品の補充、買い替え、屋上庭園の日常的な活用ができていない等の課題があり、これまでに遊具やピアノ等を買い替え、床に畳を敷く等の改善が行われている。隣接する土地を購入し、園庭として活用するために現在整備中である。保育の内容については、職員会議で確認し、法人全体の園長会議で検討する体制となっている。毎年、職員は自己評価を実施している。自己評価の結果を集計・分析し、課題を抽出した上で、改善に向けてPDCAサイクルにもとづき、保育園全体の質の向上に向けて組織的な取組が望まれる。
関連項目:8.9

2.提供する福祉サービスの標準的な実施方法(マニュアル)を定期的に検証し、必要な見直しが望まれる。

保育の標準的な実施方法については、苦情解決対応や事故防止及び事故発生対応、感染症対応、食物アレルギー対応等のマニュアルが多数整備されている。危機対応要領の保健衛生管理マニュアルには、子どもの尊重やプライバシー保護、権利擁護の姿勢が明示されている。マニュアルは、職員がいつでも閲覧できるよう職員室に設置している。事故防止及び事故発生対応マニュアルについては、園内で勉強会を実施している。
標準的な実施方法(マニュアル)にもとづいて実施されているかどうかを確認する仕組みの構築、及びマニュアルの検証・見直しの時期や方法を定め、定期的に検証し、必要な見直しが望まれる。
関連項目:40.41

3.全体的な計画への項目追加、及び自己評価の実施、改善が望まれる。

全体的な計画は、保育所保育指針や保育所の理念、保育方針及び保育目標にもとづいて作成されている。保育所保育指針に沿って、「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」にもとづいて、養護と教育の各領域や子どもの発達過程、保育時間、地域社会との連携、災害、安全、保健支援等で計画が作成されている。今年度の全体的な計画は、法人本部が作成した全体的な計画に園長が「地域社会との連携」や「地域の実態・子どもや家庭の状況」を追加して作成されている。
全体的な計画に「育みたい資質・能力」や「自己評価欄」の追加、及び評価の実施、並びに全体的な計画作成への職員の参画が望まれる。当園で提供している「病後児保育や体調不良児保育」の追加にも期待したい。
関連項目:46

第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント

今回初めて第三者評価を受審し、多くの課題に気付かせていただき、今後の課題が明確になりました。とても丁寧にご指導、ご助言をいただき、改めて意識を高める良い機会にもなりました。ありがとうございました。評価を受ける前と後では職員の意識も変わり、より仕事への意識が高まり、共通理解を深めることができたと実感しています。今後は評価結果を真摯に受け止めながら、全職員で質の向上に取り組んでいきたいと思います。

評価結果の詳細

第三者評価機関

特定非営利活動法人介護と福祉の調査機関おきなわ

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このページに関するお問い合わせ

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