平成30年度から国民健康保険は沖縄県と市町村の共同運営に変わります。
平成30年度国民健康保険制度改正のお知らせ
国民皆保険制度を維持し、国民健康保険を安定的に運営するため、市町村が運営する国民健康保険(市町村国保)は、法律により、平成30年度から県と市町村の共同運営に変わります。
Q1 なぜ、国民健康保険改革(国保改革)が行われるのでしょうか。
A 市町村が運営する国民健康保険(市町村国保)は、勤務先の会社の健康保険など他の医療保険に加入していない方々(農業や自営業者や無職・短時間労働の方々)が加入する公的医療保険です。
このことにより、我が国では、全ての国民が何らかの公的医療保険に加入する国民皆保険制度が実現しています。
他方、国民医療費は40兆円を超え、毎年1兆円規模で増大しており、少子高齢化の進展により現役世代の負担が増加しています。
市町村国保は、(1)加入者の年齢構成が高く医療費水準が高い、(2)所得水準に比較して保険料負担が重い、(3)一般会計からの多額の繰入や繰上充用など財政赤字の負担が重い、(4)財政運営が不安定になるリスクが高い小規模市町村が多く、市町村ごとの保険料水準の格差が大きい、等の構造的な課題を抱えています。
そのため、平成27年5月に「持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律」が成立し、平成30年4月から市町村国保の制度改革が実施されます。
Q2 国保改革は、どのような内容でしょうか。
A 国保改革により、国は、国保に公費を追加投入し財政基盤を強化します。また、運営の在り方を見直し、国保は、都道府県と市町村の共同運営に変わります。
このことにより、新制度においては、国保の安定的な運営、負担の公平化、事務の効率化、医療費の適正化等を目指すこととなります。
都道府県は、国保の財政運営を担うとともに、安定的な運営、効率的な事業の実施について中心的な役割を担います。
市町村は、引き続き住民に身近な業務として、資格管理(被保険者証の交付など)、保険料(税)の賦課・徴収、保険給付、保健事業などを行います。
平成30年度以降は、県内の統一的な運営方針(国保運営方針)の下で、県と市町村との協議により、保険料(税)や保険給付や保健サービスの標準化・統一化に向けた取組を進めていきます。
都道府県と市町村の役割分担
業務 | 都道府県の主な役割 | 市町村の主な役割 |
---|---|---|
財政運営 | 財政運営の責任主体 | 国保事業費納付金を都道府県に納付 |
保険者事務 (資格管理等) |
国保運営方針に基づき、事務の効率化、標準化、広域化を推進 | 資格を管理(被保険者証等の発行) |
保険料(税) 賦課・徴収 |
市町村ごとの標準保険料率を算定・公表 |
|
保険給付 | 保険給付費等交付金の市町村への支払い | 保険給付の決定、支給 |
保健事業 | 市町村に対し、必要な助言・支援 | 被保険者の特性に応じた保健事業を実施 |
各種申請やご相談は、お住まいの市町村の窓口へ
Q3 国保改革で、負担の公平化を図る新たな仕組みとは、どのようなものでしょうか。
A 県単位の運営に変わり、負担の公平化を図るため、これまでの市町村単位の「被保険者・住民相互の支え合い」の仕組みに加え、新たに「県内市町村相互の支え合い」の仕組みが加わります。
具体的には、加入者の年齢構成や医療費水準、所得水準が同じであれば同じ保険料(税)になるという原則を立てて、標準的な保険料を県が示す仕組みが導入されます。
市町村は、県が示した標準的な保険料を参考にして実際の保険料(税)を決めます。
県内では、これまでの市町村の財政運営の状況により、赤字の市町村もあれば黒字の市町村もあることから、保険料(税)の見直しは市町村ごとに異なります。
Q4 新制度で変わること、変わらないことは、どのようなものでしょうか。
(1)平成30年4月から変わること
A
(1)被保険者証(保険証)や限度額認定証などの様式が変わります。
県内では、平成30年4月1日の一斉更新分から「沖縄県国民健康保険」と表示されます。(限度額認定証等は、平成30年8月1日の更新分から変わります。)
全ての市町村で、70歳以上の方が対象となる「高齢受給者証」を保険証と兼ねるようにします。
(2)資格の取得・喪失は、市町村単位から都道府県単位に変わります。
県内の他市町村へ住所が変わった場合
国保の資格の取得・喪失は生じません。
他の都道府県へ住所が変わった場合、勤務先の健康保険に加入又は離脱した場合など
国保の資格の取得・喪失が生じます。
どちらの場合も、市町村への届出をお願いします。
(3)高額療養費の多数回該当世帯の特例において、多数回該当回数が県単位で通算され、加入者の負担が軽減されます。
県内の他市町村へ住所が変わった場合でも、高額療養費の多数回該当は、県単位で通算されることになります。
(注)高額療養費の多数回該当世帯の特例とは、入院や手術など高額な医療費がかかり高額療養費制度の対象となった月数が過去12か月間で4回以上となった場合、4回目から自己負担限度額が引き下げられる制度です。
(2)平成30年4月以降も変わらないこと
A 国保の財政運営の仕組みは変わりますが、加入者(被保険者)の皆様の窓口は、これまでと変わらずお住まいの市町村です。医療の受け方、保険診療の方法も変わりません。
40歳以上74歳以下の方が対象となる特定健診は、引き続きお住まいの市町村以外でも県内の医療機関で受診が可能です。
- 平成30年度から国民健康保険は、県と市町村の共同運営に変わります。(沖縄県広報誌「美ら島沖縄」(平成30年2月)特集1) (PDF 951.6KB)
- 平成30年度国保制度改正沖縄県広報ポスター(平成30年3月) (PDF 1.6MB)
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このページに関するお問い合わせ
沖縄県 保健医療介護部 国民健康保険課
〒900-8570 沖縄県那覇市泉崎1-2-2 行政棟3階(北側)
電話:098-866-2304 ファクス:098-866-2326
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