日米地位協定の抜本的見直しに関する全国行動プラン
日米地位協定改正の早期実現に向けて
1.行動プランについて(平成15年度~)
日米地位協定の見直しについて、県は、運用改善では限界があり、日米地位協定の抜本的見直しが必要であるとの認識に立ち、これまで機会あるごとに日米両政府に抜本的見直しを訴えてきました。
しかしながら、政府は、「運用改善による機敏な対応」とする方針であり、日米地位協定の見直し問題は前進が見られない状況にあります。
このような中、国会の衆議院外務委員会等における決議や全国知事会の決議がなされるなど、見直しを求める機運が高まりつつあり、日米地位協定の問題を国民一人一人が自らの問題として捉えてもらうため、このような動きを更に広げ、国民全体の盛り上がりにまで発展させていく必要があります。
このため、日米地位協定の見直しの早期実現に向けて、今後とも、引き続きあらゆる機会を捉え、様々な方法や有効な手段を講じながら取り組んでいきたいと思います。
このことを踏まえ、今般、知事と副知事が基地問題に関して本県と共通の課題を有する渉外関係主要都道県知事連絡協議会(渉外知事会)加盟の都道県及び当該議会に対して、各都道県や当該都道県議会が連携し、日米地位協定の見直し問題に取り組んでもらうよう直接要請を行うこととしました。
今回の要請は、これまでの県の方針を踏まえつつ、日米地位協定の見直し問題に対する姿勢をより一層明確にし、知事自ら国民世論を喚起するための直接行動と位置づけており、日米地位協定の見直しの早期実現に対する不退転の決意を内外に示すねらいがあります。
この行動プランは、今回の知事・副知事の要請行動を中心に据え、これをサポートする支援行動と一体的に取り組むことによって、要請行動を実りあるものとするための行動計画であります。
2.行動プランの概要
(1)知事及び副知事の県外要請行動
(2)知事会等への働きかけ
- 全国知事会
(平成15年7月17日日米地位協定の抜本的見直し決議) - 九州地方知事会
(平成15年6月5日日米地位協定の抜本的見直しを含めた米軍基地問題の解決促進について決議) - 全国都道府県議会議長定例会
(平成15年10月28日沖縄県開催日米地位協定の見直しに関する特別決議)
(3)県主催行催事におけるメッセージの発出
本県で開催される県主催行催事のうち、日米地位協定の改定を中心とした基地問題の解決に対する理解を求めることが効果的と思われる行催事の開催の際に、参加者へメッセージを発出しました。
(具体的には、主催者である県の挨拶の中で、日米地位協定の改定等に対する県の考え方や取り組み等基地問題に関するメッセージを挿入するほか、参考資料を配付。)
(4)各界諸団体との連携
各分野の関係諸団体に対して団体の構成等を考慮した上で、県の求める日米地位協定の見直しや基地問題の解決に向けて、県と連携して取り組んでいただくよう理解を求め協力を要請しました。
- ア.関係団体等への協力要請
各部局から、所管団体等に対して、協力を要請しました。 - イ.団体における取り組み
各団体は、主催する行催事において、大会宣言や決議等によるメッセージの発信を行うほか、具体的な行動を展開しました。
参考例
- 日本青年会議所は、2003年4月29日に開催した、「沖縄フォーラム」において、日米地位協定の見直しに向けた「沖縄宣言」を採択し、広く世論を喚起するため、全国の約5万人の会員に対して、具体的な行動を呼びかけ、全国的な取り組みを行っていくとしています。
- 日本弁護士連合会は、2002年8月に開催された、全国の弁護士会会長が参加する定例理事会において、沖縄弁護士会の提案を受け、日米地位協定の改定を求めることを全会一致で決議しました。
(5)全国地域情報発信共同事業の実施
全国紙の紙面を通して、地域の情報を提供する「全国地域情報発信共同事業」を活用し、沖縄の基地の実情と日米地位協定の見直し問題について、全国に情報を発信し、広く国民の理解を求めています。
(6)県ホームページ等による全国への情報発信
日米地位協定の問題は、米軍基地が集中する沖縄において象徴的に顕在化しているが、日米地位協定の内容は安全保障、人権、環境など多岐にわたっており、国民生活に深く関わっていることから、日米地位協定の問題は、国民的課題として、国民一人一人が真剣に考えなければならない問題であることを全国に発信しています。
(県ホームページの活用、リーフレット等の作成)
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