日米地位協定の見直しに関する要請
要請書/平成29年9月11・12日
- 内閣総理大臣
- 内閣官房長官
- 外務大臣
- 防衛大臣
- 内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策担当)
- 沖縄県選出国会議員
- 駐日米国大使
- 沖縄県知事 翁長 雄志
日米地位協定の見直しに関する要請
日米安全保障体制につきましては、これまで我が国及び東アジアにおける平和と安定の維持に寄与してきたものと理解しております。
しかし、沖縄県には戦後72年を経た今もなお、国土面積の約0.6パーセントに過ぎない本県に在日米軍専用施設面積の約70.38パーセントが集中するなど、県民は過重な基地負担を背負い続けております。
また、米軍基地の多くが県民の住宅地域に近接しており、これらの基地から派生する事件・事故や環境問題、軍人、軍属等による犯罪等が県民生活に多大な影響を及ぼしていることから、米軍基地の整理縮小と日米地位協定の見直しは、県政の重要な課題となっております。
県は、これまで、米軍人・軍属等による事件・事故が発生する度に、綱紀粛正、再発防止及び教育の徹底等を日米両政府等に何度も繰り返し強く申し入れてきましたが、現状は全く変わらないと言っても過言ではありません。
このような中、昨年4月に発生した米軍属による悲惨な殺人事件やオスプレイの墜落事故等により、県民の怒りは限界を超えつつあります。
沖縄の現状を日米両政府は十分に認識し、日米地位協定を見直すとともに、基地の整理縮小など、過重な基地負担の軽減に早急に取り組んでいただくことが、基地問題の抜本的な解決に繋がるものであります。
日米地位協定については、昭和35年に締結されて以来、55年以上もの間、一度も改定されておりません。日米両政府は「環境補足協定」や、「軍属に関する補足協定」を締結しておりますが、その実効性も十分とは言いがたい状況であり、依然として、多くの基地問題が発生する都度、運用改善で対応されてきております。
今般、県においては、平成12年に実施した日米地位協定の見直しに関する要請以降の状況の変化を踏まえ、県内市町村等からの意見も取り入れ、新たに取りまとめたところであります。
つきましては、日米地位協定の見直しについて、真摯に取り組んでいただきたく、次のとおり要請します。
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