平成15年第1回議会(2月定例会)で可決された意見書・決議
意見書 4件
議決年月日 |
件名 |
議決の結果 |
備考 |
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平成15年2月28日 | 米海兵隊キャンプ・シュワブ演習場レンジ10における実弾射撃訓練及び演習の廃止に関する意見書 | 原案可決 | 全会一致 |
平成15年2月28日 | 医療費3割自己負担の実施延期を求める意見書 | 原案可決 | 全会一致 |
平成15年2月28日 |
国民の健康の保護及び食品の安全性を確保するための食品安全行政の確立を求める意見書 |
原案可決 | 全会一致 |
平成15年3月6日 | イラク問題の平和的解決を求める意見書 | 原案可決 | 全会一致 |
決議 2件
議決年月日 |
件名 |
議決の結果 |
備考 |
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平成15年2月28日 | 米海兵隊キャンプ・シュワブ演習場レンジ10における実弾射撃訓練及び演習の廃止に関する抗議決議 | 原案可決 | 全会一致 |
平成15年3月27日 | 新石垣空港整備事業の早期事業化に関する要請決議 | 原案可決 | 全会一致 |
米海兵隊キャンプ・シュワブ演習場レンジ10における実弾射撃訓練及び演習の廃止に関する意見書
去る2月21日、米海兵隊は、本県議会、県、名護市議会、名護市及び名護市数久田区が反対しているにもかかわらず、キャンプ・シュワブ演習場レンジ10におけるM2・50口径重機関銃の実弾射撃訓練及び演習を再開した。
再開の必要性は米軍の作戦即応性を維持するためとし、理由は新たに導入した射角制御装置やこれまで実施していた安全対策により安全対策が講じられたためであるとしている。
しかしながら、今回の安全対策を実施しなければならなくなった直接の原因である平成14年7月23日の名護市数久田区内畑地での被弾事故については、いまだに当日の実弾射撃訓練との因果関係や事故の原因については何ら言及しておらず、県民に対する説明責任を果たしていない。
また、過去類似の射角制御装置が導入されたのにもかかわらずその後タクシーヘの被弾事故が発生したことや、米会計検査院や米軍の調査でレンジ10における実弾射撃訓練が構造的欠陥を持っており、実戦的訓練環境を提供できない施設であることを米軍自身が認めていることについても県民に納得のいく説明が行われていない。
本県議会は、これまで米海兵隊キャンプ・シュワブ演習場レンジ10における事故が発生する都度、その危険性を訴え、米軍や関係機関に対し実弾射撃訓練等の廃止を強く要請してきたところであるが、今回このような形で実弾射撃訓練等を再開したことはまことに遺憾である。
よって、本県議会は、県民の生命・財産の安全を守る立場から、米海兵隊キャンプ・シュワブ演習場レンジ10における実弾射撃訓練等の再開に厳重に抗議するとともに、下記の事項が速やかに実現されるよう強く要請する。
記
1 米海兵隊キャンプ・シュワブ演習場レンジ10におけるM2・50口径重機関銃の実弾射撃訓練及び演習を直ちに廃止すること。
2 名護市数久田区の畑地における被弾事故の原因を徹底的に究明し、その結果を速やかに県民に明らかにすること。
3 米海兵隊キャンプ・シュワブ演習場での実弾射撃訓練及び演習について県外移転を含めた見直しを早急に行うこと。
4 日米地位協定を抜本的に見直すこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成15年2月28日
沖縄県議会
内閣総理大臣
外務大臣
防衛庁長官 あて
沖縄及び北方対策担当大臣
防衛施設庁長官
医療費3割自己負担の実施延期を求める意見書
給与所得者に係る健康保険の医療費自己負担については、本年4月から現行の2割から3割へ引き上げられることとされている。
失業率が全国一高く、県民所得が全国一低い当県においては、医療費自己負担額の引き上げは、さらなる景気の冷え込みと給与所得者の生活を一層悪化させるとともに、健康にも影響を与えかねない重大な問題である。
高齢化社会に向かって、医療保険制度の抜本改革が必要であることは言うまでもないが、診療報酬の改定や、昨年10月から実施されている高齢者の医療費自己負担の増等により、政府管掌健康保険の収支は大幅に改善され、好転が見込まれるとの試算も出されていることなどを勘案すると、こうした一連の医療費制度改革の効果を見極める必要がある。
よって、国におかれては、国民だれもが安心してよりよい医療が受けられるよう、健康保険の医療費3割自己負担の実施を延期するよう強く要請する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成15年2月28日
沖縄県議会
衆議院議長
参議院議長 あて
内閣総理大臣
厚生労働大臣
国民の健康の保護及び食品の安全性を確保するための食品安全行政の確立を求める意見書
食品の安全に関しては、BSEにかかわる牛肉の偽装事件を初め、各種食品表示の偽装事件、食品添加物・香料や残留農薬等の食品衛生法違反事件が続発しており、食品の安全や表示に対する国民の不安や不信が高まっている。
このような中、国会及び政府においては、食品安全基本法(仮称)の制定、食品安全委員会(仮称)の設置、食品衛生法等食品関連法の抜本的見直し等、食品安全行政改革の検討が進められ、また、食品表示のあり方についても見直しが進められているところである。
今後の食品安全行政改革の具体化においては、政府が改正の方針として掲げた「国民の健康の保護」を最優先としたリスク分析手法の導入や関係者の責務・役割についての基本的な考え方が真に生かされることが必要不可欠である。
また、食品安全委員会(仮称)の運営については、食品の安全に関するリスク評価において、国民等の意見反映や情報公開、リスクコミュニケーションが仕組みとして確立されることが必要である。さらに、食品の表示制度の見直しについては、国民や事業者双方にとってわかりにくい各種の表示制度を一本化してわかりやすくするなど、抜本的な見直しを行うことが必要である。
よって、国会及び政府におかれては、これらのことを踏まえ、食品の安全の確保による国民の健康の保護のために、食品安全基本法(仮称)の制定、食品安全委員会(仮称)の設置、食品衛生法の抜本的改正を早急に行い、国民のための食品安全行政の確立を早期に実現するよう強く要請する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成15年2月28日
沖縄県議会
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣あて
厚生労働大臣
農林水産大臣
イラク問題の平和的解決を求める意見書
米国は、イラクが大量破壊兵器などを開発、保有している疑いがあるとして、同国への武力攻撃の準備を着々と進めている。
昨年11月、国連安全保障理事会は、イラクに対し大量破壊兵器の廃棄と査察受け入れなどを求める決議を採択し、査察を行ってきた。
去る2月14日にはイラクの大量破壊兵器開発疑惑をめぐる国連査察団の追加報告が国連安全保障理事会になされ、イラク側の査察への脇力が依然として不完全であるとの見方を示した。これを受け、世界各国では、査察継続を求める意見と対イラク武力行使の容認決議を主張する意見が表明され、さらに2月24日には、米国、英国及びスペインが、新たな対イラク決議案を共同提案し、他方、フランス、ドイツ及びロシアは共同で対イラク査察強化提案を国連安全保障理事会に提出するなど、イラク問題をめぐる国際情勢は一段と緊迫の度を増している。
戦争が始まり、空爆等により実際に被害を受けるのは無辜の民であり、戦争を回避する道を探り続けるべきである。
戦争のない平和な世界は、人類共通の願いである。
よって、本県議会は、イラクに対して国連の査察への無条件の協力を義務づけた国連安全保障理事会決議の厳格な遵守を強く求めるとともに、我が国政府が、イラク問題の解決のため真摯な外交努力を続け、国際連合憲章に沿った平和的解決を目指して努力を尽くすよう強く要請する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成15年3月6日
沖縄県議会
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 あて
外務大臣
沖縄及び北方対策担当大臣
米海兵隊キャンプ・シュワブ演習場レンジ10における実弾射撃訓練及び演習の廃止に関する抗議決議
去る2月21日、米海兵隊は、本県議会、県、名護市議会、名護市及び名護市数久田区が反対しているにもかかわらず、キャンプ・シュワブ演習場レンジ10におけるM2・50口径重機関銃の実弾射撃訓練及び演習を再開した。
再開の必要性は米軍の作戦即応性を維持するためとし、理由は新たに導入した射角制御装置やこれまで実施していた安全対策により安全対策が講じられたためであるとしている。
しかしながら、今回の安全対策を実施しなければならなくなった直接の原因である平成14年7月23日の名護市数久田区内畑地での被弾事故については、いまだに当日の実弾射撃訓練との因果関係や事故の原因については何ら言及しておらず、県民に対する説明責任を果たしていない。
また、過去類似の射角制御装置が導入されたのにもかかわらずその後タクシーヘの被弾事故が発生したことや、米会計検査院や米軍の調査でレンジ10における実弾射撃訓練が構造的欠陥を持っており、実戦的訓練環境を提供できない施設であることを米軍自身が認めていることについても県民に納得のいく説明が行われていない。
本県議会は、これまで米海兵隊キャンプ・シュワブ演習場レンジ10における事故が発生する都度、その危険性を訴え、米軍や関係機関に対し実弾射撃訓練等の廃止を強く要請してきたところであるが、今回このような形で実弾射撃訓練等を再開したことはまことに遺憾である。
よって、本県議会は、県民の生命・財産の安全を守る立場から、米海兵隊キャンプ・シュワブ演習場レンジ10における実弾射撃訓練等の再開に厳重に抗議するとともに、下記の事項が速やかに実現されるよう強く要求する。
記
1米海兵隊キャンプ・シュワブ演習場レンジ10におけるM2・50口径重機関銃の実弾射撃訓練及び演習を直ちに廃止すること。
2名護市数久田区の畑地における被弾事故の原因を徹底的に究明し、その結果を速やかに県民に明らかにすること。
3米海兵隊キャンプ・シュワブ演習場での実弾射撃訓練及び演習について県外移転を含めた見直しを早急に行うこと。
4日米地位協定を抜本的に見直すこと。
上記のとおり決議する。
平成15年2月28日
沖縄県議会
駐日米国大使
在日米軍司令官 あて
在日米軍沖縄地域調整官
在沖米国総領事
新石垣空港整備事業の早期事業化に関する要請決議
石垣空港は、昭和43年に滑走路が1500メートルに拡張され、YS-11型機の運航が開始された。しかし、航空需要が年々増加し、昭和54年に、中型ジェット機が就航可能な2000メートルの滑走路を有する新空港開港までの間として、周辺住民の合意を得て暫定ジェット化空港として供用開始された。以来、小型ジェット機が就航し、八重山圏域における航空交通の拠点として極めて重要な役割を果たしている。
その一方で、多くの課題を抱えている。昭和57年に、B737-200型機が着陸時にオーバーランし、機体が大破、炎上する事故が発生するなど、滑走路の短さが航空従事者の大きな負担となっている。また、航空機の安定運航上の貨客の重量制限やコンテナ輸送と大型貨物の積載ができず、滞貨や積み残し等を余儀なくされ、八重山圏域の農水産業や観光産業の振興の制約となっている。
さらに、航空機騒音の問題で、空港周辺の住民や学校関係者から「現空港の拡張に断固反対し、新空港の早期建設を求める要請」が幾度も出されている。
県は、20年余の紆余曲折をたどった位置選定の変遷を教訓とし、地元関係者を主体に、自然保護団体の代表者や学識経験者で構成する「建設位置選定委員会」の提言を受け、平成12年4月に新空港の建設位置を「カラ岳陸上地区」に決定した。
カラ岳陸上地区の決定は、石垣市議会による初の全会一致の早期建設要請決議、八重山3市町長による早期建設要請、そして八重山郡民を対象にした早期建設の署名結果から、大多数の八重山郡民から支持されていると判断され、県民からも、同地区での早期事業化が期待されている。
県は、地元と連携し、早期事業化へ向けた環境影響評価の手続、新石垣空港整備基本計画の策定、地権者の同意取りつけ等に鋭意取り組んでいる。
よって、本県議会は、新石垣空港が平成16年度予算で事業化できるよう特段の配慮を要請する。
上記のとおり決議する。
平成15年3月27日
沖縄県議会
国土交通大臣 あて
沖縄及び北方対策担当大臣
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