腸管出血性大腸菌感染症(O157、O26、O103など)
腸管出血性大腸菌感染症は、大腸菌の中でも毒素を産生し、出血を伴う腸炎や溶血性尿毒症症候群(HUS)を引き起こす腸管出血性大腸菌を病原体とする感染症です。この菌は、牛などの家畜や人の糞便中から時々見つかります。感染力が強く、少ない菌数でも感染するのが特徴です。
症状・潜伏期間
症状
- 下痢、腹痛、血便などが多く、症状がない場合もあります。発熱はあっても、多くは一過性です。
- 有症者の6~7%が、下痢などの初発症状の数日から2週間以内(多くは5~7日後)に、溶血性尿毒症症候群(HUS)※や脳症などを起こすことがあります。
※溶血性尿毒症症候群とは・・・様々な原因によって生じる急性腎不全であり、(1)貧血、(2)血小板減少、(3)腎機能障害が特徴です。初期症状では、顔色不良、乏尿、むくみ、意識障害などがあります。
潜伏期間
おおよそ3~8日
感染経路
菌に汚染された生肉や加熱不十分な肉、菌がついた飲食物を口にすることや患者の便で汚染されたものなどを介して感染します。動物との接触による感染例もあります。
感染対策
腸管出血性大腸菌は熱に弱く、75℃で1分間以上の加熱で死滅します。また、消毒薬も有効です。通常の食中毒対策を行うことで十分に予防することが可能です。
日頃からできる感染対策(1次感染対策)
- 調理や食事前、トイレの後、牛など動物と触れ合った後は、石鹸で手を洗いましょう。
- 食品を適切に扱いましょう。
(参考)
身近な人が感染した場合の感染対策(2次感染対策)
- 調理や食事前、トイレの後に手洗いをしましょう(逆性石鹸や消毒用アルコールを使用する)。
- トイレの取っ手やドアノブなど、菌に汚染されやすい場所を消毒しましょう。
- 患者の便を処理する場合(おむつ交換時など)には、使い捨て手袋などを使用しましょう。
- 患者の便で汚れた衣類は消毒(塩素系漂白剤)をしてから、家族のものとは別に洗濯しましょう。また、煮沸しても十分な消毒効果があります。
- 患者はできるだけ浴槽につからず、シャワーで済ませましょう。ほかの家族と一緒に入ることは避け、バスタオルは共有しないようにしましょう。
(リーフレット)
関連リンク
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