海上交通（離島航路の確保・維持）

現状

離島航路の多くは、燃料費、人件費、船舶取得の費用など、経営改善による節減が図り難いことに加え、利用者の減少などにより採算面で構造的課題を抱えており、航路事業者に対する運営費補助や船舶の建造・購入に対する支援強化が求められています。

そのため、沖縄県では、地域住民に必要な公共交通手段を確保するため、欠損額が生じている離島航路事業者に補助を行い、離島航路の確保・維持を図っております。

具体的な施策

現在、沖縄県では、欠損額の生じている離島航路事業者に対し、以下の2つの補助金を交付しております。

• 地域公共交通（離島航路）確保維持改善事業費補助金
• 離島航路運航安定化支援事業補助金

地域公共交通（離島航路）確保維持改善事業費補助金の概要

欠損額が生じている離島航路事業者に対し、国、県、市町村が協調して補助金を交付しております。

令和5年度に県が補助金（令和3年10月から令和4年9月までの航路会計に対する補助）を交付した離島航路事業者は下記のとおりで、合計約6億514万円の補助金を交付しております。

NO	離島航路事業者	主体区分	航路名
1	伊平屋村	村営	伊平屋～運天
2	伊是名村	村営	伊是名～運天
3	粟国村	村営	那覇（泊）～粟国
4	有限会社神谷観光	民間	津堅～平敷屋
5	合資会社福山海運	民間	石垣～与那国
6	久米商船株式会社	民間	那覇（泊）～渡名喜～久米島
7	株式会社大神海運	民間	島尻～大神
8	久高海運合名会社	民間	久高～安座真
9	有限会社船浮海運	民間	船浮～白浜
10	大東海運株式会社	3セク	那覇（泊）～南北大東
11	有限会社安栄観光	民間	石垣～波照間
12	渡嘉敷村	村営	那覇（泊）～渡嘉敷
13	合名会社水納海運	民間	水納～渡久地
14	座間味村	村営	泊～座間味、阿嘉

また、過去5年間の県の補助金額の推移は以下のとおりです。

令和元年度	令和2年度	令和3年度	令和4年度	令和5年度
270,657千円	498,402千円	596,178千円	729,991千円	605,140千円

令和5年度地域公共交通確保維持改善事業の事業評価（自己評価）について

沖縄県では、離島航路を維持・確保するため、国、県、関係市町村、離島航路事業者を構成員とした沖縄県離島航路確保維持改善協議会（事務局は沖縄県。以下「県協議会」という。）を設置し、生活交通確保維持改善計画（離島航路確保維持計画）を策定のうえ、国庫補助金の交付を受けています。（国からの補助金は、県協議会に対する交付ではなく、各離島航路事業者へ直接に交付されます。）

国からの支援を受けた事業（補助金の交付）は、事業終了後、県協議会自ら事業評価（自己評価）を行い、公表することになっていますので、令和5年度（令和4年10月から令和5年9月まで）の事業評価（自己評価）を下記のとおり、公表します。

• 令和5年度地域公共交通確保維持改善事業（離島航路運営費等補助事業）の事業評価（自己評価） （PDF 119.3KB）

離島航路運航安定化支援事業補助金の概要

欠損額が生じている離島航路事業者に対し、平成24年度から沖縄振興特別推進交付金を活用し、老朽化等により船舶更新の際に必要な建造費又は購入費の一部について、補助金を交付しております。

補助対象事業者は以下のとおりです。

NO	離島航路事業者	主体区分	航路名	区分	年度	備考
1	伊平屋村	村営	伊平屋～運天	建造	平成24年度、25年度	平成26年4月就航
2	(資)福山海運	民間	石垣～与那国	建造	平成24年度、25年度	平成26年7月就航
3	南大東村 北大東村	－	那覇（泊）～南・北大東	買取	平成24年度
4	渡嘉敷村	村営	那覇（泊）～渡嘉敷	買取	平成25年度
5	伊是名村	村営	伊是名～運天	建造	平成26年度、27年度	平成27年9月就航
6	久米商船株式会社	民間	那覇（泊）～渡名喜～久米島	買取	平成26年度 令和元年度
7	座間味村	村営	那覇（泊）～座間味	建造	平成27年度、28年度	平成28年11月就航
8	（名）水納海運	民間	水納～渡久地	建造	平成27年度、28年度	平成28年7月就航
9	（名）久高海運	民間	久高～安座間	建造	平成29年度、30年度	平成30年8月就航
10	粟国村	村営	那覇（泊）～粟国	建造	平成30年度～令和2年度	令和2年7月就航
11	伊江村	村営	伊江～本部	買取	令和2年度
12	多良間村	-	多良間～平良	建造	令和2年度、令和3年度	令和4年1月就航
13	宮古島市	-	大神～島尻	建造	令和3年度	令和4年3月就航

※南北大東村、多良間村、宮古島市は、市村で船舶を買い取り、離島航路事業者に貸付しています。

また、過去5年間の補助金額の推移は以下のとおりです。

平成29年度	平成30年度	令和元年度	令和2年度	令和3年度
182,986千円	679,361千円	1,882,522千円	2,284,024千円	600,330千円