サトウキビ
沖縄の方言で「ウージ」とよばれるサトウキビは、県内で一番多くさいばいされている作物です。沖縄の気候にてきし、昔から農家の人達の暮らしをささえてきました。
サトウキビのさいばい面積は、沖縄県の畑の約半分をしめていて、サトウキビさいばい農家も全体の70パーセントほどになります。
サトウキビの歴史
サトウキビは、赤道近くのパプアニューギニアで、1万7千年前から作物としてさいばいされていたようです。琉球(りゅうきゅう)には、インドネシア、インドのガンジス川、中国をたどって伝わったといわれます。
また、サトウキビからさとうを作る「せいとう法」は、儀間真常(ぎましんじょう)という人が、中国の福州(ふくしゅう)に人を送り、技術を学ばせて広めたものといわれています(せいとう法の伝来については諸説あります))。
1623年に初めて作られて以来、黒砂糖(くろざとう)は琉球の重要な輸出(ゆしゅつ)品として、戦前まであつかわれていました。
サトウキビの収穫(しゅうかく)
サトウキビのさいばいで最も大変な作業は収穫です。以前は、ほとんどが手作業のため大変きつい労働で、となり近所で助け合う「ゆいまーる」という共同作業がよく行われていました。
げんざいでは、収穫面積の70パーセント以上がハーベスタという農業機械(のうぎょうきかい)で収穫されています。1~3月ごろになると、荷台いっぱいにサトウキビを積んだダンプカーが、さとうを作るせいとう工場に向かう光景をよく目にします。
サトウキビの主な利用
サトウキビは、さとうを作るだけではなく、しぼりかすやとうみつなども利用されていて、捨てるところがありません。
- サトウキビのしぼり汁/しぼり汁からは、さとうが作られます。沖縄県で作られている砂糖のほとんどは、とうみつを取りのぞいてグラニュー糖などの原料になりますが、一部の離島(りとう)では黒砂糖が作られています。作られた砂糖は、お菓子やジュースなどに使われて日本全国で食べられています。
- とうみつ/しぼり汁から取りのぞかれたとうみつは、バイオエタノールの原料や家ちくのエサなどとして使われています。
- サトウキビのしぼりかす(バガス)/バガスは、せいとう工場の燃料(ねんりょう)として使われるほか、たい肥として畑にもどされて、次のサトウキビさいばいの肥料などとして利用されています。
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