給与引き下げの撤回を求めたあっせん事例
電気工事業を営む会社の従業員で結成された労働組合から、給与の引き下げの撤回などを求めたあっせん申請がありました。
あっせんの場において、組合は、「会社は具体的な説明もないまま、一方的に正社員の日給を引き下げると通知してきた。経営が厳しいのであれば、売上減の具体的な説明や納得のいく回答があれば日給引き下げも仕方ないと思うが、給与の引き下げ幅が大きいこと、勤務年数に関係なく日給額を一律同額にしたことにより、個々人の賃金の減額幅に格差が生じていることから、適用方法がおかしい。」と主張しました。
一方、会社は、「日給引き下げは一方的なものではなく、1年前に書面で通知し、従業員にも説明している。会社の経営状況が厳しいことから、事業縮小のために、今回、新たに日給引き下げを通知し、翌月から実施した。給与は、平均10%程度の削減を実施した。」と主張しました。
あっせん員が、会社の財務状況を分析した上で、労使双方による自主解決を積極的に促した結果、会社は、個々の従業員の減額幅について確認していなかったことを認めたため、「会社は、従業員の賃金の引き下げ及び個々人の賃金の減額幅について、組合と速やかに協議を行い、見直しを図ること。」などを内容とするあっせん案を提示したところ、双方が受諾し、解決に至りました。
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