有毒藻類(リングビア)にご注意を!!
過去に有毒藻類の大量発生が確認されましたので、今後も注意して海に入るようにしましょう
有毒藻類の発生状況について
- 藻類研究者からのリングビアと思われる藍(らん)藻類が中城の海岸(通称久場ビーチ)で大量発生しているとの情報提供に基づき、平成22年7月2日(金曜日)沖縄県衛生環境研究所衛生科学班研究員が発生状況等を確認したところ、同海岸ほぼ全域で、藍藻類が大量に発生していることを確認しました。
- 当該藍藻類をサンプル採取し、同研究所で検査したところ、藍藻類リングビアが確認されました。リングビアには皮膚に炎症を起こす毒成分であるリングビアトキシン、アプリシアトキシン、デブロモアプリシアトキシンが含まれている可能性があり、今回の検査でリングビアトキシンが検出され、アプリシアトキシン、デブロモアプリシアトキシンと推定される毒も検出されました。その毒性の有無をマウス試験で確認したところ、毒性のあることが確認されました。また、7月9日と13日に近海の中城湾を調査したところリングビアの大量発生が確認された地域は久場ビーチのみでしたが、別の地域で大量発生している可能性もありますので、この藻類が繁茂している地域で海に入る際は注意してください。
健康被害の発生状況について
現在のところ当該藍藻類による健康被害の報告はありません。
基本情報
- 名称:
リングビア(らん藻類、ユレモ科) - 有害成分:
リングビアトキシン、アプリシアトキシン、デブロモアプリシアトキシン - 形状等:
色は褐色から暗青緑色をしており、細かい糸状の藻体が集まり、糸状の藻体は7cm以上に達する。浅瀬で他の海草類に付着し、砂や岩盤上にも生息している。夏に多く出現し、10月下旬からは枯れる。 - 分布:
世界各地、日本では北海道を除く各地、奄美大島と沖縄でよく繁茂する。 - 症状:
(毒性が強い場合は)付着した部分は水泡・かゆみ・痛みなどのやけど様の皮膚炎を伴い、白色化した皮膚がはくりすることもある。粘膜などの敏感な箇所は被害を受けやすい。1~2週間以内に治るといわれている。 - 毒性:
毒性の強さは地域や年によって異なるとされている。
予防
リングビアの繁茂地域での海水浴を控える。
リングビアは細かく、水着の中にも入りこんで被害を起こすので、やむを得ず、海中作業をする場合はウェットスーツなどを着用し、肌の露出を少なくする。
また、海からあがるとすぐに全身を洗い流すこと。細かい藻類が水着の中に残らないように入念に洗い流す。かゆみや痛みがあった場合は、医療機関で治療を受けるようにしましょう。
過去に発生したリングビアによる被害と推定される事例
1968年7月、県内小学校の職員37名、児童237名が具志川海岸で遊泳中、午後4時ごろ、職員11人、児童231名が皮膚炎を起こした。うち、職員2名、児童12名が入院治療を受けた。
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