平成20年第2回議会(6月定例会)で可決された意見書・決議
意見書 4件
議決年月日 | 件名 | 議決の結果 | 備考 |
---|---|---|---|
平成20年7月18日 | 名護市辺野古沿岸域への新基地建設に反対する意見書 | 原案可決 | 賛成多数 |
平成20年7月18日 | 後期高齢者医療制度の廃止等に関する意見書 | 原案可決 | 賛成多数 |
平成20年7月18日 | 原油価格高騰対策に関する意見書 | 原案可決 | 全会一致 |
平成20年7月18日 | 県内建設業者の受注機会の拡大に関する意見書 | 原案可決 | 全会一致 |
決議 3件
議決年月日 | 件名 | 議決の結果 | 備考 |
---|---|---|---|
平成20年7月18日 | 名護市辺野古沿岸域への新基地建設に反対する決議 | 原案可決 | 賛成多数 |
平成20年7月18日 | 名護市辺野古沿岸域への新基地建設に反対する決議 | 原案可決 | 賛成多数 |
平成20年7月18日 | 原油価格高騰対策に関する決議 | 原案可決 | 全会一致 |
名護市辺野古沿岸域への新基地建設に反対する意見書
日米両政府は、1995年の10・21県民大会に代表される県民の米軍基地の整理・縮小・撤去等の声と行動により1996年4月、普天間飛行場の返還を発表した。
しかし、これは県内への移設条件つきであり、しかも箇所や工法が紆余曲折を経て今日、辺野古沿岸域でのV字型の新基地建設計画へと立ち至っている。
ところで、本県は国土面積のわずか0.6%にすぎない狭隘な県土面積に全国の米軍専用施設の約75%が集中しており、これら米軍基地は県土面積の10.2%、特に人口、産業が集中する沖縄本島においては、実に18.4%を占める異常な状況下にある。
このような中、県民は普天間飛行場の名護市辺野古での新基地建設には、基地の過重な負担と固定化につながることから一貫して反対してきた。
同様に、地元名護市民も1997年12月に行われた市民投票において辺野古新基地建設に反対するという意思を明確に示した。
また、名護市辺野古海域は沖縄県が「自然環境の保全に関する指針」で「評価ランク1」に分類しているように、国の天然記念物であり国際保護獣のジュゴンを初めとする希少生物をはぐくむ貴重な海域であり、新たなサンゴ群落が見つかるという世界にも類を見ない美しい海域であることから、新たな基地の固定化と、新基地建設工事に伴う環境汚染や大規模な埋め立てによる環境破壊につながる辺野古新基地建設には断固反対し、世界に誇れる自然環境を後世に残し引き継ぐことこそが我々沖縄県民の責務である。
よって、本県議会は、名護市辺野古への新基地建設を早急に断念されるよう強く要請する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成20年7月18日
沖縄県議会
(あて先)
内閣総理大臣
外務大臣
防衛大臣
沖縄及び北方対策担当大臣
名護市辺野古沿岸域への新基地建設に反対する要請決議
日米両政府は、1995年の10・21県民大会に代表される県民の米軍基地の整理・縮小・撤去等の声と行動により1996年4月、普天間飛行場の返還を発表した。
しかし、これは県内への移設条件つきであり、しかも箇所や工法が紆余曲折を経て今日、辺野古沿岸域でのV字型の新基地建設計画へと立ち至っている。
ところで、本県は国土面積のわずか0.6%にすぎない狭隘な県土面積に全国の米軍専用施設の約75%が集中しており、これら米軍基地は県土面積の10.2%、特に人口、産業が集中する沖縄本島においては、実に18.4%を占める異常な状況下にある。
このような中、県民は普天間飛行場の名護市辺野古での新基地建設には、基地の過重な負担と固定化につながることから一貫して反対してきた。
同様に、地元名護市民も1997年12月に行われた市民投票において辺野古新基地建設に反対するという意思を明確に示した。
また、名護市辺野古海域は沖縄県が「自然環境の保全に関する指針」で「評価ランク1」に分類しているように、国の天然記念物であり国際保護獣のジュゴンを初めとする希少生物をはぐくむ貴重な海域であり、新たなサンゴ群落が見つかるという世界にも類を見ない美しい海域であることから、新たな基地の固定化と、新基地建設工事に伴う環境汚染や大規模な埋め立てによる環境破壊につながる辺野古新基地建設には断固反対し、世界に誇れる自然環境を後世に残し引き継ぐことこそが我々沖縄県民の責務である。
よって、本県議会は、名護市辺野古への新基地建設を早急に断念されるよう強く要請する。
上記のとおり決議する。
平成20年7月18日
沖縄県議
(あて先)
駐日米国大使
在日米軍司令官
在日米軍沖縄地域調整官
在沖米国総領事
名護市辺野古沿岸域への新基地建設に反対する要請決議(沖縄県知事あて)
日米両政府は、1995年の10・21県民大会に代表される県民の米軍基地の整理・縮小・撤去等の声と行動により1996年4月、普天間飛行場の返還を発表した。
しかし、これは県内への移設条件つきであり、しかも箇所や工法が紆余曲折を経て今日、辺野古沿岸域でのV字型の新基地建設計画へと立ち至っている。
ところで、本県は国土面積のわずか0.6%にすぎない狭隘な県土面積に全国の米軍専用施設の約75%が集中しており、これら米軍基地は県土面積の10.2%、特に人口、産業が集中する沖縄本島においては、実に18.4%を占める異常な状況下にある。
このような中、県民は普天間飛行場の名護市辺野古での新基地建設には、基地の過重な負担と固定化につながることから一貫して反対してきた。
同様に、地元名護市民も1997年12月に行われた市民投票において辺野古新基地建設に反対するという意思を明確に示した。
また、名護市辺野古海域は沖縄県が「自然環境の保全に関する指針」で「評価ランク1」に分類しているように、国の天然記念物であり国際保護獣のジュゴンを初めとする希少生物をはぐくむ貴重な海域であり、新たなサンゴ群落が見つかるという世界にも類を見ない美しい海域であることから、新たな基地の固定化と、新基地建設工事に伴う環境汚染や大規模な埋め立てによる環境破壊につながる辺野古新基地建設には断固反対し、世界に誇れる自然環境を後世に残し引き継ぐことこそが我々沖縄県民の責務である。
よって、本県議会は、名護市辺野古への新基地建設を早急に断念されるよう強く要請する。
上記のとおり決議する。
平成20年7月18日
沖縄県議会
沖縄県知事あて
後期高齢者医療制度の廃止等に関する意見書
平成18年6月に成立した医療制度改革関連法に基づき、去る4月から、75歳以上の高齢者等を対象とした後期高齢者医療制度が実施された。
同制度は、都道府県ごとにすべての市町村が加入し設置した広域連合が、75歳以上の後期高齢者と65歳以上75歳未満で一定の障害のある者を被保険者として保険料を徴収し、従来の診療報酬から独立して運営を行う医療制度である。
しかしながら、同制度は年金から天引きを行うこと、所得がなくても保険料が賦課されること、現在扶養されている後期高齢者及びその配偶者からも保険料が徴収されること、保険料を滞納すると保険証が取り上げられ、そのかわりに資格証明書が発行されるが、窓口で医療費の全額が負担させられること、診療報酬は現在の「出来高払い」から「包括性」となるため高齢者が受けられる医療が制限されたり、医療内容が低下するなどの「差別医療」が発生することなど、さまざまな問題点が明らかとなっている。
しかも、去る6月に厚生労働省が国民健康保険から移行した保険料の変化について全国で調査したところ、都道府県別で保険料が増加する割合は、本県が64パーセントと全国平均の31パーセントを大幅に上回り全国最高となっており、県民所得が全国平均の7割余しかない県民に大きな負担増となっている。
さらに、今後、一段と高まる高齢化に伴い、広域連合を構成する市町村や被保険者へのさらなる負担増も予想されており、制度そのものの維持の危惧とあわせて県民に大きな不安と不満を与えている。
よって、国におかれては、国民皆保険の原点に立ってその円滑な運営を図るため、後期高齢者等のみを被保険者とする後期高齢者医療制度を直ちに廃止するとともに、必要な財政上の措置を講じ、地方公共団体及び被保険者の負担軽減に配慮されるよう強く要請する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成20年7月18日
沖縄県議会
(あて先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
財務大臣
厚生労働大臣
沖縄及び北方対策担当大臣
原油価格高騰対策に関する意見書
最近の原油価格の高騰により、中小企業や農林水産業、運輸業など多くの地域産業は存亡の危機に瀕する深刻な状況に直面している。
特に、大小160の島々から成り立ち、そのうち49島が有人島となっている島嶼県である沖縄県では、輸送コスト等が加算されることもあって、他県に比べより厳しい影響をこうむっている。
こうした中、国は、去る6月の関係閣僚会議において、原油価格高騰に関する緊急対策を決定し、沈静化に努めている。
しかしながら、原油価格の高騰の要因は、世界的な需要の増加や供給力の低下、金融市場からの資金の流入等と考えられており、今後も高騰が続くことになれば、さらに地域経済に深刻な事態を及ぼすことになる。
よって、県におかれては、県民生活の安定、産業の活力及び地域の活性化を総合的に推進するとともに、島嶼県である本県の疲弊した経済状況等を抜本的に立て直すため、国及び関係部局の連携により下記の総合的な対策を早急に講じられるよう強く要請する。
記
- 知事を本部長とし、全部局長を部員とする緊急対策本部を設置し、総合的な対策を講じること。
- 国内及び国外からの投機資金の流入が原油価格の高騰をもたらす原因となっており、その対策のための国際的な枠組みづくりの協議を早急に行い、実効性ある国際的な監視及び規制体制を構築して実施するよう国に要請すること。
- 石油製品の価格の適正化及び安定供給の確保について万全の対策を講じるとともに、不透明な価格設定が行われないよう国内の石油元売及び販売各社に対して調査・監視・指導を強化するよう国に要請すること。
- 中小企業の厳しい経営状況に配慮し、各業種別に実情を調査の上、価格安定対策や金融支援策等の直接支援策を適切に講じるとともに、減税等実情にあった緊急支援措置を行うよう国へ要請するとともに、県独自の対策を講じること。
- 原油価格高騰に苦しむ中小企業の資金調達を円滑化するため、中小企業向け金融・信用・補完の基盤強化を行うとともに、既往貸付金の返済繰り延べ等返済条件の緩和を行うよう国へ要請するとともに、県独自の対策を講じること。
- 農林漁業用の燃油価格対策として関係閣僚会議で決定した価格調整基金の制度化等の価格安定対策や燃油使用料抑制のための農林漁業者への省エネ設備・機械の導入または拡充に対す支援措置を速やかに実施するとともに、その対象の拡大や基準の緩和等農林漁業者とその従事者が利用しやすい支援措置の充実と実施に努めること。
- 農林漁業は他産業に比べ経費に占める燃料費の割合が特に高いことから、農林漁業用のA重・軽油・ガソリンの価格の低減化を図る措置や価格高騰分の補てん措置等を講じるとともに、農林漁業の経営安定化に資する措置を広く農林漁業者及び従事者に対して講じるよう国へ要請するとともに、県独自の対策を講じること。
上記のとおり決議する。
平成20年7月18日
沖縄県議会
沖縄県知事あて
原油価格高騰対策に関する決議
最近の原油価格の高騰により、中小企業や農林水産業、運輸業など多くの地域産業は存亡の危機に瀕する深刻な状況に直面している。
特に、大小160の島々から成り立ち、そのうち49島が有人島となっている島嶼県である沖縄県では、輸送コスト等が加算されることもあって、他県に比べより厳しい影響をこうむっている。
こうした中、国は、去る6月の関係閣僚会議において、原油価格高騰に関する緊急対策を決定し、沈静化に努めている。
しかしながら、原油価格の高騰の要因は、世界的な需要の増加や供給力の低下、金融市場からの資金の流入等と考えられており、今後も高騰が続くことになれば、さらに地域経済に深刻な事態を及ぼすことになる。
よって、国におかれては、国民生活の安定、産業の活力及び地域の活性化を総合的に推進するとともに、島嶼県である本県の疲弊した経済状況等を抜本的に立て直すため、関係省庁間の連携により下記の総合的な対策を早急に講じられるよう強く要請する。
記
- 国内及び国外からの投機資金の流入が原油価格の高騰をもたらす原因となっており、その対策のための国際的な枠組みづくりの協議を早急に行い、実効性ある国際的な監視及び規制体制を構築して実施すること。
- 石油製品の価格の適正化及び安定供給の確保について万全の対策を講じるとともに、不透明な価格設定が行われないよう国内の石油元売及び販売各社に対して調査・監視・指導を強化すること。
- 中小企業の厳しい経営状況に配慮し、各業種別に実情を調査の上、価格安定対策や金融支援策等の直接支援策を適切に講じるとともに、減税等実情にあった緊急支援措置を行うこと。
- 原油価格高騰に苦しむ中小企業の資金調達を円滑化するため、中小企業向け金融・信用・補完の基盤強化を行うとともに、既往貸付金の返済繰り延べ等返済条件の緩和を行うこと。
- 農林漁業用の燃油価格対策として関係閣僚会議で決定した価格調整基金の制度化等の価格安定対策や燃油使用料抑制のための農林漁業者への省エネ設備・機械の導入または拡充に対する支援措置を速やかに実施するとともに、その対象の拡大や基準の緩和等農林漁業者とその従事者が利用しやすい支援措置の充実と実施に努めること。
- 農林漁業は他産業に比べ経費に占める燃料費の割合が特に高いことから、農林漁業用のA重油・軽油・ガソリンの価格の低減化を図る措置や価格高騰分の補てん措置等を講じるとともに、農林漁業の経営安定化に資する措置を広く農林漁業者及び従事者に対して講じること。
- 県や市町村が行う緊急及び長期的な対策等に対して、十分かつ適切な支援を行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成20年7月18日
沖縄県議会
(あて先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
外務大臣
財務大臣
農林水産大臣
経済産業大臣
国土交通大臣
沖縄及び北方対策担当大臣
県内建設業者の受注機会の拡大に関する意見書
本県の建設業は、生活関連施設及び産業活動基盤づくりを担う基幹産業として、県の経済・雇用の安定・向上等に大きな役割を果たしてきたが、近年は、公共投資の減少、民間設備投資の低迷、昨年6月に施行された改正建築基準法の影響による施工の長期化、原油価格の高騰による建設資材の価格値上げ等により建設業を取り巻く環境は一段と厳しさを増している。
この結果、受注が減少し、これを補うため熾烈な競争や採算を度外視した受注が生じて赤字になる業者が数多く見られるようになっており、建設業は危機的な状況に直面している。
建設業は総合産業ともいえる、すそ野が広い産業であるため、倒産が相次いだり経営不振が長引くと、その影響は業界だけではなく、関連企業、ひいては県経済にまで波及することが懸念されている。
このため、本県議会では、これまで機会あるごとに、国等に対し公共工事への県内建設業者の受注機会の拡大に関する要請を重ねてきたところである。
また、平成14年7月に国が策定した「沖縄振興計画」において、「自立型経済の構築に向けた産業の振興」の施策の一つとして、「地域を支える産業の活性化」の中で「地元中小・中堅建設業者の受注機会の増大に積極的に取り組む」ことが明記されている。
よって、本県議会は、本県の建設業における厳しい経営環境にかんがみ、「沖縄振興計画」の趣旨にのっとって、沖縄県内で発注される国等関係工事において県内建設業者の受注機会を大幅に拡大されるよう取り計らうため、下記の事項の実現方を強く要請する。
記
- 県内建設業者の参加拡大を図るため、入札参加条件となる総合点数の基準を緩和すること。
- 分離・分割発注により、県内建設業者の受注機会を拡大すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成20年7月18日
沖縄県議会
(あて先)
内閣府沖縄総合事務局長
防衛省沖縄防衛局長
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