平成21年第4回議会(6月定例会)で可決された意見書・決議

ページ番号1020890  更新日 2024年1月11日

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意見書 3件

議決年月日 件名 議決の結果 備考
平成21年6月16日 国立沖縄青少年交流の家存続に関する意見書 原案可決 全会一致
平成21年6月16日 直轄国道3事業の凍結解除を求める意見書 原案可決 全会一致
平成21年6月26日 さとうきび農業基本政策確立等に関する意見書 原案可決 全会一致

決議 1件

議決年月日 件名 議決の結果 備考
平成21年6月16日 議会100年に関する決議 原案可決 全会一致

議会100年に関する決議

議会は、民主政治の根幹であり、地方自治の要である。
明治42年6月28日、第1回沖縄県会が開かれ、本年はそれから100年に当たる。その間、我が沖縄県民は、幾多の苦難を乗り越えて今日の沖縄県を築いてきた。
本県は、太平洋戦争で激しい地上戦の場となり、自然や貴重な文化遺産が破壊されたばかりでなく、20万人余の尊い命が犠牲となった。終戦後も、27年の長きにわたり米国の施政権下に置かれ、今なお米軍基地に起因する様々な問題が派生している。
本県議会は、議会100年を迎えるに当たり、再び戦争の惨禍が繰り返されることのないよう恒久平和実現への念いを発信していくことをここに決意するとともに、先人の英知と努力で築いてきた歴史を踏まえ、県民の負託にこたえるべく、なお一層の献身を誓うものである。

上記のとおり決議する。

平成21年6月16日

沖縄県議会

国立沖縄青少年交流の家存続に関する意見書

国立沖縄青少年交流の家は、沖縄戦における米軍最初の上陸地で、かつ、集団自決が行われた渡嘉敷島の米軍ホークミサイル基地跡地に、昭和47年の沖縄本土復帰記念事業の一つとして設置された施設であり、その由来を生かして地域住民等の協力を得ながら青少年への平和学習の場として活用されてきた。
また、島の周辺海域は世界でも有数の透明度と美しいサンゴ礁を有しており、風光明媚な景観と、豊かな自然を生かしたキャンプや海洋研修などの場としても活用され、他地域では体験できない施設として貴重な役割を果たしてきた。
さらに、内閣府が進めるアジア青年の家事業で活用され、我が国とアジアを結ぶ国際交流拠点として重要な役割を果たすとともに、不登校児童・生徒を対象としたいきいき自然体験キャンプ事業など地域活性化の中核施設として活用されるなど、多様な役割と実績を担ってきた施設でもある。
ところで、政府は平成19年12月に閣議決定した独立行政法人整理合理化計画において、青少年交流の家については、保有と賃貸のコスト比較による経済合理性を考慮の上、青少年教育事業の実施状況や稼働率等をもとに有用性・有効性等を検証し、施設の廃止・統合等必要な整理合理化を行うとしている。
このような方針がそのまま実行されると、稼働率が5割を切っている同施設は廃止につながりかねず、さらに全国的な少子化の流れや離島という地理的ハンディキャップが全く配慮されないことや、宿泊だけの稼働率で評価し、キャンプ場や野外活動プログラムとしての利用を考慮しないことなどを考え合わせると不公平感は否めない。
よって、国におかれては、国立沖縄青少年交流の家の存続の検討に当たっては、閣議決定された独立行政法人整理合理化計画の方針に基づき全国画一的に行うのではなく、設立の経緯や地域事情等を踏まえて、慎重に検討されるよう強く要請する。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成21年6月16日

沖縄県議会

(あて先)

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
文部科学大臣
行政改革担当大臣
沖縄及び北方対策担当大臣

直轄国道3事業の凍結解除を求める意見書

道路は、豊かな県民生活の実現と県土の均衡ある発展を図る上で基礎となる最も重要な社会基盤である。
特に、沖縄県は他都道府県のように鉄軌道があまねく整備されていなかったこともあって、空港、港湾等の交通拠点や、中心都市と市町村を結ぶ交通手段は専ら道路に大きく依存してきた。
このため、本県では、復帰後、これまで積極的に道路整備を進めてきたが、依然として本県の人口及び自動車台数当たりの道路延長は全国平均の6割程度であり、都市部を中心として深刻でかつ慢性的な交通混雑が発生している。その結果、道路延長1キロメートル当たりの交通渋滞による損失時間は、東京都、大阪府などに次いで全国6番目となっており、大きな損失をこうむっている状況にある。
このような陸上交通の課題を改善して、交通渋滞の緩和を図るとともに、県民生活、社会経済及び観光産業等における利便性の向上を図るため、本県では、官民挙げて沖縄自動車道と那覇空港自動車道、沖縄西海岸道路及び国道329号等の縦軸幹線道路と、これらを東西に結ぶ南部東道路、沖縄嘉手納線、宜野湾北中城線等の横軸幹線道路を有機的に連結する広域道路ネットワークを構築するよう努めてきた。
ところで、去る3月31日に国土交通省は、道路整備の効果が費用を下回ったとして12道県、18件の直轄国道の事業を一時凍結すると発表し、そのうち、本県では国道329号の与那原バイパスと南風原バイパス及び国道331号中山改良道路の3事業を対象とするとした。
今回、国土交通省が事業凍結の判断基準としたものは、ドライバーの費用便益計算であるが、この計算には企業誘致に伴う経済効果など数値にあらわれない多くの便益が抜け落ちており、到底納得できるものではない。また、沿線には本県の高度多機能の医療を担う南部医療センター・こども医療センター等地域住民の命と暮らしを支える重要な施設が数多くあり、全国一律の画一的な基準を重要視する余り地域事情を考慮しないものと言わざるを得ない。
よって、政府におかれては、県民の安心、安全な生活環境の確保及び県土の均衡ある発展を図る観点から、早急に事業凍結の判断基準を見直すとともに、直轄国道3事業の凍結を解除し、早急に当初計画どおり事業に着手されるよう強く要請する。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成21年6月16日

沖縄県議会

(あて先)

内閣総理大臣
国土交通大臣
沖縄及び北方対策担当大臣

さとうきび農業基本政策確立等に関する意見書

さとうきびは、本県における農業の基幹作物であり、我が国の甘味資源の安定供給を図る観点から極めて重要な作物である。
また、さとうきび生産を支える甘蔗糖企業は、製糖を通して雇用機会を確保するなど、地域経済を支える重要な産業となっている。
このため、本県では、さとうきびの安定生産と甘蔗糖企業の経営安定を図るため、「さとうきび増産に向けた生産計画」に基づき、関係機関・団体が一体となって、品質取引の円滑な推進と機械化の促進、農地利用集積等によるさとうきびの担い手育成、優良品種の育成・普及、病害虫防除、畑地かんがいの整備等によるさとうきびの生産性・品質向上対策を積極的に進めるとともに、甘蔗糖企業の合理化についても鋭意取り組んでいるところである。
このような中にあって、平成19年産から実施された新たなさとうきび経営安定対策は、一定の要件を満たす生産者に政策支援が行われ、さらに平成21年度までの3年間は、要件を満たさず特例要件を活用する生産者に対しても支援が行われているところである。
しかしながら、本県のさとうきび農家はその大部分が高齢、小規模農家であり、かつ、本則要件を満たしていない特例要件生産者であること、本県のさとうきび農家及び甘蔗糖企業を取り巻く自然、社会、経済及び生産等の諸条件は年々その厳しさを増してきていることなどの状況にある。
このため、本県では、これまで官民挙げて特例要件生産者から本則要件生産者への移行を目指すとともに、諸条件の克服に向けてさまざまな取り組みを行ってきたところであるが、依然として根本的な解決には至っていない状況である。
よって、政府におかれては、平成22年産のさとうきび価格・政策の確立に当たっては、本県さとうきび農家及び甘蔗糖企業の厳しい状況にかんがみ、一軒・一企業たりともつぶさないようにするため、さとうきび経営安定対策制度における経営規模要件や基幹作業の追加など生産実態に応じた対象要件を初め制度の根幹部分を抜本的に見直すとともに、その間は制度への移行を見合わせるよう、強く要請する。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成21年6月26日

沖縄県議会

(あて先)

財務大臣
農林水産大臣
沖縄及び北方対策担当大臣

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