琉球国王即位の可否を占う神事の様子
第一尚氏王統(1406~1470)の頃、新しい王の琉国王としての即位の可否を占うため“首里森御嶽”の降臨神である“キミテズリ(君手摩)(1)”の神をお迎えし、琉球王国最高神女の佐司笠(さすかさ)(2)を中心とした高級神女が神事をおこないました。
出土品から当時の様子を想像すると、首里森御嶽の前に予め準備された祭壇の両端に、京の内の倉庫から運ばれてきた青磁牡丹唐草文大花瓶と明青花丹唐草文梅瓶を配し、中心に元青花八宝文大合子、磁盤、明青花碗などに盛り付けられた供物が配膳されその前に青銅製鼎形香炉や青磁の香炉を中心に置き、両脇にはタイ産褐釉大型壺に保管されていた「香花酒(こうかしゅ)」が青磁の大型壺に移し替えられて、準備されていた様子が目に浮かびます。
※注釈
(1)キミテズリ
『琉球神道記』、『中山世鑑』、『球陽』に記されている天神または陽神の神名。
(2)佐司笠(さすかさ)
第一尚氏王統(1406~1469年)までの琉球国最高神女で久米島や山南の最高神女が担っていた。
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