病気療養嘱託職員の解決金による円満退職

ページ番号1012259  更新日 2024年1月11日

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社会福祉施設に勤務する嘱託職員Aから、体調を崩して入院し、退院後間もない時期に施設から持病を理由に退職願いにサインさせられたとして、「病気療養中の休業保障と不当解雇の撤回」をあっせん事項とする個別労働関係紛争のあっせん申請がありました。

あっせんにおける事情聴取において、施設は、「Aは職場で倒れて救急車で病院に運ばれ、その後入退院を繰り返していた。休業に際しては、診断書を提出することが就業規則で定められており、Aに対して診断書を提出するよう求めたが、提出しなかった。Aの休業により他の職員にしわ寄せが出るなど施設の業務に支障が生じたので、本人も納得の上で退職してもらったと思っていた。嘱託職員には休業期間中の給与の支給はない。」と主張しました。
施設が持病を理由に退職を求めたことは行き過ぎであると思われましたが、Aが「今となっては職場に復帰する考えはない。収入がなく生活が厳しい。何らかの金銭的保障ができないか。」と主張したことから、あっせん員は金銭による解決が望ましいと判断しました。
そのようなことから、あっせん案として、(1)双方はAが円満に退職したことを確認する、(2)施設はAに対し解決金として○○万円支払うとの提示を行ったところ、双方とも応じたので、あっせん員立合いの下、協定を締結し、あっせんは終結しました。

本事件は、病気療養という特殊な事情を施設も考慮して円満に解決した事例です。

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