健康影響に関するよくある質問(FAQ)
Q1.人への健康影響についてはどのようなことがわかっていますか。
A1
PFOS、PFOAは、動物実験では、肝臓の機能や仔動物の体重減少等に影響を及ぼすことが指摘されています。また、人においてはコレステロール値の上昇、発がん、免疫系等との関連が報告されています。しかし、どの程度の量が身体に入ると影響が出るのかについてはいまだ確定的な知見はありません。
Q2.体内に入ったPFOS等はどうなりますか。
A2
PFOS 、PFOA は一生身体に残り続けるものではなく、摂取量が減れば体内の濃度は下がります。PFOS、PFOA は代謝されにくいものですが、消化管から体内に吸収され、その後ゆっくりと、体内から排泄されていくと考えられています。例えば、欧州食品安全機関によると、新たな摂取がない場合に人の体内の濃度が半分になるまでの時間(半減期)はPFOS で約3 .1~7 .4 年、PFOA で約2 .3~8 .5 年と見積もられています。
Q3.PFOS等を含む水を飲んでも大丈夫ですか。
A3
国は、水道水の暫定目標値を50ng/Lと設定しています。これは、体重50キログラムの人が、1日当たり2Lの水を一生涯にわたり摂取しても、健康に対する有害な影響が現れないと考えられている値で、継続的に摂取するのでなければ、過度に心配する必要はないと考えられます。
ただし、PFOS等は代謝されにくいという性質を踏まえ、暫定目標値を超えて検出される場合は、暴露防止の取組として、飲用を控えるよう周知・助言することとされています。
Q4.県内で暫定目標値を超えて検出された地域の方の健康指標はどうなっていますか。
A4
PFOS等の検出のあった浄水場から水の供給を受けている7市町村と別途検出のあった町を加えた8市町村とその他の市町村がんの粗罹患率(腎がん・精巣がん)や低出生体重児の状況を比較したところ、8市町村で有意に高いという傾向はみられませんでした。
(腎がんグラフ・精巣がんグラフ・低出生体重児グラフ)
Q5.PFOS等の血液検査を受けたいのですが、県で検査をしていますか。
A5
県では血液検査の受付は行っておりません。
国の専門家会議は、「現時点の知見では、どの程度の血中濃度でどのような健康影響が生じるかは明らかでなく血中濃度に関する基準の設定や、血液検査の結果のみによる健康影響の把握は困難である。」としています。
Q6.県で一括してPFOS等の血中濃度調査を行う計画はないですか。
A6
環境省のPFASに対する専門家会議が令和5年7月末に公表した「PFOS、PFOAに関するQ&A集」によると、血液検査の結果のみをもって健康影響を把握するこは困難であることが示されています。
血中濃度の基準に加え、基準を超過した場合の対処方針が定まってないこと、人を対象とする研究に関する倫理指針に則った倫理的妥当性、合理性についての十分な議論が必要であることなどから、現時点で県が主体となって独自の血中濃度調査を実施するには課題があるものと考えています。
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