災害時におけるこころのケア
突然大きなストレスを感じると・・・
災害や事件・事故など、個人で対処できないような突然の衝撃的なできごとを体験すると、人はこころに傷を負います。
ひどいショックを受けると、こころとからだにいろいろな反応が起こることがあります。
それは誰にでも起こりうることで、特別なことではありません。
また、反応のあらわれ方や反応がおさまるまでの期間は、人によって異なります。
多くの場合は、時間とともに徐々におさまっていきます。
もし、反応が長く続いたり、強すぎてつらい場合は、専門の相談機関や医療機関に相談しましょう。
こころの健康に関する相談窓口
【電話番号】 0980-52-2734
- 月曜日~金曜日 (土曜日・日曜日・祝日を除く)
- 午前9時~午前11時 / 午後1時~午後4時
こころやからだに生じる反応
こころの反応
一人でいるのが怖い、不安になる、怒りっぽくなる、イライラする、自分を責める、感情がわかない、何に対しても興味がもてない、気持ちが高ぶる、気持ちが落ち込むなど。
からだの反応
熱が出る、汗が出る、心臓がドキドキする、頭痛・腹痛・吐き気がする、食欲がない、食べ過ぎる、下痢や便秘、頻尿などになる、なかなか眠れない、何度も目が覚める、怖い夢をみる、寝ても疲れが取れないなど。
生活や行動の変化
集中できない、忘れっぽくなる、前のことが思い出せない、ひきこもりがちになる、話したくなくなる、攻撃的になる、しゃべりすぎる、飲酒量、タバコの量が増えるなど。
こころとからだの健康を保つために
できるだけ、からだを休めましょう
やらなければならないことがたくさんあると、こころもからだも疲れてきます。疲れを感じたら、短時間でも横になり、睡眠や休息をとりましょう。
水分をこまめにとりましょう
食べ物が口に合わなかったり、食欲がなくなったり、普段と違う生活のために、食事が不規則になりがちです。特に高齢者や子どもは脱水防止のために、こまめに水分を補給し、少しでも食べるようにしましょう。
時々からだを動かしましょう
時々からだを動かすことで、血行がよくなり、からだの緊張もほぐれます。少し歩いたり、深呼吸やストレッチを心がけましょう。 可能なら入浴して、リラックスしましょう。
安心できる人と話をしましょう
心配事や不安を一人で抱え込まず、安心できる人と話してみましょう。相談機関を利用するのも一つの方法です。話すことで気持ちが少し落ち着きます。
お酒に頼らないようにしましょう
お酒は睡眠の質を下げたり、気分が落ち込んだりする原因にもなります。不眠や、つらい気持ちをまぎらわせるために、お酒に頼らないようにしましょう。
専門機関への相談が必要なとき
もし、反応が長く続いたり、強すぎてつらい場合は、専門の機関に相談しましょう。 また、身近な人が強い症状に苦しんでいたら、相談を勧めましょう。 つぎのような状態が続くときは、早めに相談してください。
- 疲れているのに眠れない。
- 食欲不振が続き、体重が減った。
- 考えが先に進まず、何もする気がしない。
- 怖い記憶が勝手によみがえり、パニックになる。
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こころのケア~突然のできごとでショックや不安を感じている方へ~ (PDF 372.6KB)
(リーフレット) -
体と心を大切に~災害にあうと心だってケガをしますよ~(外部リンク)
(出典:全国精神保健福祉センター長会)
こころに傷を受けた人と関わるとき
こころに傷を受けた人は、自分の変調に気づきにくいものです。身近にいる人が、こころに傷を受けたときに起こる反応を正しく理解し、適切に対応することが大切です。
安全な場所で安心して過ごせるようにしましょう
傷や衰弱などがある場合は、まず、からだのケアをしましょう。日常生活がスムーズに行えるよう、援助することも大切です。基本的なニーズを満たし、可能な限り日課や習慣を保ちましょう。
話をじっくり聞きましょう
本人のニーズや心配していることを確認するようにしましょう。無理に聞き出したり、相手の気持ちを批判したり、自分の考えを押し付けることは、禁物です。自分を責めている人には、「あなたが悪いのではない」と、話すことも役に立ちます。
必要なところにつなぎましょう
強いストレスを抱えていたり、日常生活に支障をきたしている場合は、公共サービスや社会的支援、専門家につなぎましょう。
ご自分へのいたわりも大切にしましょう
「何とかしなければ・・・」と思い込んで、がんばりすぎないようにしましょう。ひとりで抱え込まないようにしましょう。
回復のペースは、人それぞれ違います。焦らず、急かさず、見守りましょう。
また、自分自身のケアやリフレッシュも大切にしましょう。
支援者のこころのケア
突然の衝撃的なできごとがあった時、支援にあたる方々も心理的な影響を受けます。
支援者の受けるストレス
支援者は少しでも役に立ちたいと思ってつい無理をかさねてしまいがちですが、確実にこころとからだに疲れがたまっていきます。
被災者等の様々なニーズすべてに応えることは難しく、自分の仕事に不全感が残ることもあります。
支援に対して非難を受けることもあり、強いストレスを感じることもあります。
支援者自身も突然のできごとに大きなショックを受け、こころに傷を負っていたり、場合によっては、喪失を抱えていることもあります。
支援者のこころとからだの健康を保つために
支援者が倒れてしまっては被災者等への支援ができなくなってしまいます。
「とことんがんばって倒れる」のではなく、支援者の役割を果たすことができるように、自分自身のメンタルヘルスにも気を配りましょう。
- 基本的なニーズを満たしましょう。休憩と食事・水分を意識してとりましょう。
- 睡眠時間を確保し、不眠が続けば(お酒に頼らず)受診しましょう。
- 意識してからだを動かしてみましょう。
- 誰かに自分の話を聞いてもらいましょう。仲間と話をして、お互いにサポートしあいましょう。
- 自分の働きを誉めましょう。困難がありながらも、困っている人のケアをするという立派な仕事を果たしていることを思い出してください。
- チームメンバーの心身の健康を守るための仕組みを整え、組織として取り組むことも大切です。
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支援者のこころのケア (PDF 383.9KB)
(リーフレット) -
【参考資料】 職員・支援者のメンタルヘルス (PDF 174.5KB)
(出典:全国精神保健福祉センター長会)
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このページに関するお問い合わせ
沖縄県 保健医療介護部 北部保健所
〒905-0017 沖縄県名護市大中2-13-1
電話:0980-52-2714 ファクス:0980-53-2505
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