沖縄平和賞支援募金趣意書
79年前、沖縄では住民を巻き込んだ激しい地上戦が繰り広げられ、美しい島の風景、貴重な文化遺産、そしてなにより尊い20万余の命が奪われました。戦争の不条理さと残酷さを体験した沖縄県民は、平和の尊さを肌身で感じており、恒久平和の実現を強く求めています。平和を希求する「沖縄のこころ」を世界中に発信し、国際平和の構築に貢献したいという願いを込めて、私たちは「沖縄平和賞」を創設いたしました。
世界では、今なお地域紛争が後を絶たず、貧困、難民、民族、宗教問題等多くの課題があり、これらを解決するためには、世界の人々が相互理解に努め、協力していくことが大切です。
「沖縄平和賞」は、歴史的に沖縄と関わりが深いアジア太平洋地域の平和のために活動している国内外の個人または団体を顕彰し、その活動を支援する賞です。
別表のとおり、これまでに11団体に贈賞し、賞金の1千万円はその後の平和のための活動資金として活用され、国際平和の創造に大きく寄与しております。
沖縄平和賞は、参加型の顕彰制度として、県民はもとより、県外・国外在住の平和を求める一人一人が募金を通じて参加し、ともに平和を創造することをコンセプトとしており、平成15年より募金を開始して、これまでに多くの皆様からの御協力をいただいております。
今年は、10月に第12回沖縄平和賞授賞式の開催を予定しており、来年には、戦後80周年を迎えるなど、平和への関心が高まっています。次世代に平和な世界を継承していくため、本賞を世界へ大きく発信し、沖縄がアジア・太平洋地域の平和創造拠点となるよう努めてまいりますので、趣旨に御賛同いただき、格段の御協力・御支援をお願い申し上げます。
沖縄平和賞委員会会長
沖縄県知事 玉城デニー
歴代受賞者と賞金の活用
授賞回(年) | 授賞者 | 賞金の活用 |
---|---|---|
第1回 (平成14年) |
中村哲を支援するペシャワール会 |
アフガニスタンでの「オキナワピースクリニック」の建設等 |
第2回 (平成16年) |
特定非営利活動法人アムダ | スマトラ沖地震の緊急支援等の平和活動等 |
第3回 (平成18年) |
沖縄・ラオス国口唇口蓋裂患者支援センター | ラオス国での口唇口蓋裂患者のための手術施設の建設やラオス国から沖縄への留学支援等 |
第4回 (平成20年) |
特定非営利活動法人難民を助ける会 | アジア地域での障害者自立支援事業や世界的な地雷被害者ネットワークの構築 |
第5回 (平成22年) |
特定非営利活動法人シェア=国際保健協力市民の会 | 特定非営利活動法人シェア=国際保健協力市民の会 |
第6回 (平成24年) |
特定非営利活動法人シャプラニール=市民による海外協力の会 | バングラデシュ及びネパールの防災活動等 |
第7回 (平成26年) |
特定非営利活動法人ジャパンハート |
ミャンマー、カンボジア、ラオス、インドネシア、日本等での医療活動 |
第8回 (平成28年) |
特定非営利活動法人難民支援協会 | 日本に逃れてきた難民の来日直後から自立に至るまでの支援等 |
第9回 (平成30年) |
特定非営利活動法人日本国際ボランティアセンター | アフガニスタンで武力によらず平和をつくるための地域の交流活動等 |
第10回 (令和2年) |
特定非営利活動法人国際協力NGOセンター | アジアを中心として地球規模の貧困や環境問題に取り組む日本のNGOの活動支援等 |
第11回 (令和4年) |
公益財団法人沖縄県女師・一高女ひめゆり平和祈念財団立ひめゆり平和祈念資料館 |
ひめゆり学徒隊の沖縄戦を通して、戦争の恐ろしさ、命の尊さ、平和の大切さを若い世代に伝える教育活動、ガイドブックの刊行等 |
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