約束げんまん
「約束げんまん」
この童話は、子どもの犯罪被害防止をテーマにした童話です。
「人」ではなく、「場所」に着目して、「犯罪の被害に遭わないためにどうすれば良いか」ということをテーマにしています。
この童話では、犯罪を起こそうとしている者は、外見では判断ができない、だから「良い人」、「悪い人」を外見で判断してはいけない、ということをまず理解させ、次に、犯罪はどこでも起こるのではなく、「起こりやすい場所」で起こるということを理解させます。そして、最終的に、犯罪の被害に遭わないためには、犯罪が起こりやすい、危険な場所には、一人では近づかないことが大切、というところに導いています。
子どもたちは、好奇心旺盛ですから、「危険な場所」に近づきたがりますし、過去の事件は被害者が一人でいるところを狙われています。
『犯罪は「危険な場所」で起こる』ということを理解していない場合
見知らぬ大人は全て不審者と考えてしまう。
親切で声を掛けてきた人、道を尋ねてきた人に対して、「不審者に声を掛けられた」と学校に報告してします。
外見で人を判断した結果、差別意識を植え付けてしまう可能性がある。
「危険な場所」に入っても、無防備で、用心することができない。
世代間の交流がなくなり、地域の連帯感が薄れ、地域で子どもの安全を守るという意識がなくなる。
「危険な場所」、「安全な場所」を理解している場合
「危険な場所」で声を掛けてくる見知らぬ人には充分注意するようになる。
「危険な場所」に入った場合は、用心して通ったり、走って通り抜けたりすることができる。
「安全な場所」で声を掛けてくる人に対しては、あいさつやお礼の言葉がでてくるようになる。
この童話を活用して、「危険な場所」、「安全な場所」について、考えてみましょう。
子どもを犯罪から守ることができるのは、周りにいる大人です。地域の子どもは地域で守るという環境を築いていきましょう。
※ ここでいう「犯罪」は、不特定の子どもを狙った犯罪(誘拐、わいせつ犯罪等)を想定しています。特定の子どもを狙った犯罪や大人、子どもを区別しない無差別殺傷事件のような、多くの人が集まる場所や衆人環視の中で敢行される犯罪は想定しておりません、そのような犯罪の抑止は別の対策を講ずることになります。
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